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USスマッシュ2026 観戦ガイド|グランドスマッシュの格と日本選手の見どころを予習する

2026年6月26日開幕のUSスマッシュ2026を配信・放送で観る前に。グランドスマッシュがなぜ最高峰なのか、張本智和・早田ひな・松島輝空ら日本選手のどこを観れば面白いか、テレ東系列とU-NEXTでの視聴方法まで予習でまとめます。

あきひろ · 2026年6月7日

USスマッシュ2026、観る前に知っておきたいこと

2026年6月26日、卓球のUSスマッシュ2026が開幕します。会場はアメリカ・ロサンゼルス近郊、オンタリオという街のオンタリオ・コンベンションセンターで、7月5日までの日程です。去年の第1回がラスベガスだった(Racket Sports Weekly)ので、地名が混ざって書かれているのをあちこちで見かけますが、今年はロサンゼルス地域での開催です(ussmash.com)。

配信や放送で観ようと思っている人にとって、まず気になるのは時差だと思います。アメリカ西海岸と日本は16時間ほどの差があって、向こうの昼の試合はこちらの深夜から早朝になります。つまりリアルタイムで全部追うのはなかなか大変です。だからこそ「どの選手の、どの場面を観たいか」を先に決めておくと、当日ぐっと楽になります。

私自身、長く卓球をやってきて、最近は打つよりも試合を観て「なんでこの点が決まったんだろう」と考えるほうが楽しくなってきました。その目線で、観る前に押さえておくと面白さが増す部分を一緒に整理していきます。

そもそもグランドスマッシュはどれだけ格が高い大会なのか

卓球の国際大会というと、世界卓球やオリンピックはイメージしやすいと思いますが、WTT(ワールドテーブルテニス、卓球の国際大会を運営する組織)が動かしている年間のツアーは、正直なところ最初は格付けが分かりにくいです。私も整理するまでは「強い選手が出てる大会」くらいの解像度でした。

WTTのツアーは、下から順に階層になっています。一覧にするとこうです。

シリーズ 位置づけ
WTTフィーダー 入口に近い大会
WTTコンテンダー 中堅クラス
WTTスターコンテンダー コンテンダーの上位版
WTTチャンピオンズ 上位の大会
WTTグランドスマッシュ 最高峰

このピラミッドの頂点にあるのがグランドスマッシュで、年間で最大4大会しか開かれません。テニスのグランドスラムをモデルにした大型イベントとして設計されているそうです(たきゅトピ)。

どれくらい格が違うのか、いちばん腑に落ちたのは世界ランキングポイントでした。グランドスマッシュのシングルス優勝で得られるのは2000ポイントで、これはオリンピックや世界卓球選手権の優勝と同じ点数です(WTTグランドスマッシュ - Wikipedia)。準優勝で1400、ベスト4で700、ベスト8で350と続きます。WTTツアーの中で2000ポイントが出るのはグランドスマッシュだけなので、選手にとっては年間ランキングを左右する勝負どころになります。

賞金規模も大きく、WTTのハンドブックを見ると、グランドスマッシュの賞金総額はおおむね150万ドル超の規模で設定されています(WTT Handbook 2025(TableTennisDaily))。世界のトップが本気で取りに来る大会だということが、ポイントと賞金の両面から伝わってきます。選手の表情や試合への入り方が、ほかの大会と少し違って見えるのは、こういう背景があるからだと思います。

世界卓球2026ロンドンを振り返る — 日本がどんな勢いで臨むか

選手ごとの見どころに入る前に、直近の世界卓球2026ロンドンを振り返っておくと、各選手がどんな状況でUSスマッシュに臨むのかが立体的に見えてきます。この大会は2026年4月28日から5月10日までイングランドのロンドンで開かれた団体戦で、男女とも決勝で中国とぶつかりました。

男子団体決勝は日本0-3中国でした(テレ東卓球NEWS)。スコアだけ見ると一方的に映りますが、中身は際どい場面の連続でした。第1試合の張本智和は梁靖崑に2ゲームを先取しながら、そこから3ゲームを取り返されて2-3で競り負けています。第2試合の松島輝空も世界ランキング1位の王楚欽相手に1ゲームを先取しました(オリンピック公式)。第3試合の戸上隼輔は林詩棟に1-3。あと少しのところで王者に押し切られた、4大会ぶりの銀メダルでした。

女子団体決勝は日本2-3中国でした(テレ東卓球NEWS)。第1試合で張本美和が王曼昱を3-2で破り、第3試合では橋本帆乃香が蒯曼を3-1で下して、中国から2点を奪っています。ただ早田ひなが孫穎莎・王曼昱に競り負け、最後の1勝に届かず6大会連続の銀メダルでした。

男子は4大会ぶり、女子は6大会連続。どちらも中国の壁にあと一歩届かなかった悔しさを抱えての個人戦になります。あの決勝でゲームを先取しながら逃した選手が、今度の舞台でどんなプレーを見せるのか。そういう文脈を頭に置いて観ると、一試合一試合がぐっと濃く見えてくると思います。勝敗は予想しませんが、その気持ちがプレーにどう出るかは観どころです。

張本智和を観る — バックハンドとチキータの主導権

ここからは選手を一人ずつ見ていきます。出場予定は2026年6月時点のエントリー予定で(たきゅトピ集計)、直前で欠場や変更が出ることもあるので、最終的な顔ぶれは開幕が近づいたら確認しておくと確実です。

男子でまず観たいのは張本智和です。観るならバックハンドだと思います。台の近くから速いテンポで打ち合いを支配していくのが持ち味で、特にチキータ(バックハンドで横回転をかけて台上から打つレシーブ技術)から続く展開が見ていて気持ちいいです。

私も真似してみようとレシーブからチキータで先に攻める練習をしたことがありますが、あのテンポで毎回入れ続けるのは別次元だと改めて感じました。一本ごとに精度がぶれず、しかも速い。相手に先に攻めさせない、あの主導権の握り方を観てほしいです。

世界卓球の決勝では梁靖崑に2ゲーム先取しながら競り負けています。先手を取りきった展開を最後まで持続できるか、という見方をすると、序盤の入り方からして面白くなります。樊振東のような世界トップが相手だと、この主導権の奪い合いがどう転ぶのか。そこを観るのが私の楽しみです。

松島輝空を観る — 若手の思い切りと振り抜き

松島輝空は若手で、思い切りの良さが見どころです。格上が相手でも引かずに振り抜いてくる場面があって、そこで点が決まると会場が沸きます。ベテランが組み立てで崩すのとは違う、勢いで押し込む卓球を観られるのが楽しみです。

世界卓球の決勝で、世界ランキング1位の王楚欽から1ゲームを先取した試合は印象に残っています。配信で観ていて、格上相手に物怖じせず先に振っていく姿が、18歳とは思えない落ち着きでした。自分が同じ立場なら、相手の名前を意識して手が縮こまってしまいそうな場面で、迷いなく振り抜いていく。あの度胸が松島の武器だと思います。

まだ伸び盛りの選手なので、大きな舞台でどこまで思い切りよく攻められるか。崩れるときは一気にいくこともありますが、ハマったときの爆発力を観られると、それだけで一試合楽しめます。

戸上隼輔を観る — 前陣フォアの真っ向勝負

戸上隼輔は前陣(台の近く)でのフォアハンドの振りが魅力です。下がらずに前で勝負して、強い一発で決め切る場面が観どころになります。

以前、配信で観た試合で、相手に強く打たれて普通なら一歩下がってしのぐ場面を、戸上は前に残ったまま振り抜いて打ち返して決め切った一本がありました。自分なら反射的に下がってしまう間合いだっただけに、よく前で勝負したなと印象に残っています。あの前陣での勝負強さが戸上らしさだと思います。

樊振東や馬龍といった中国のトップが見せる、間合いを操る老獪さとはまた違う、真っ向から振り合う気持ちよさがあります。世界卓球の決勝では林詩棟と戦いました。前で押していく卓球が、大きな舞台でどこまで通用するか。その攻防を観るのが面白いと思います。

張本美和を観る — 台上から両ハンドへの繋ぎ

ここからは女子です。女子の出場予定も2026年6月時点のエントリー予定なので、最終的な顔ぶれは開幕前に確認しておくと安心です。

張本美和は、台上から両ハンドへ繋いでいく流れが見どころです。短いボールを丁寧に処理してから、自分の得意な形に持ち込んでいくのが上手くて、まだ若いのに展開の作り方が落ち着いています。台上の細かいやり取りから、どこで一気にラリーへ移すのか、その切り替えのタイミングを観ると面白いです。

世界卓球の女子団体決勝では、第1試合で王曼昱を3-2で破っています。中国の主力相手にエースとして勝ち切った試合で、団体戦を通して見せた安定感は、いまの日本女子で頭ひとつ抜けていると感じました。台上での落ち着きが、そのまま試合全体の組み立ての落ち着きに繋がっているように見えます。あの繋ぎの丁寧さがどこまで通用するか、観ていきたいです。

早田ひなを観る — フォアの強打とコース取り

早田ひなを観るなら、フォアハンドの強打とコース取り(どこに打つかの狙いどころ)です。決めにいくボールの威力がはっきりしていて、相手の逆を突くコースに打ち分けてくる場面が観どころになります。打つ瞬間にどこを狙っているのか想像しながら観ると、決まったときの納得感が違います。

世界卓球の決勝では孫穎莎・王曼昱という中国の二枚看板に競り負けました。ここぞの場面でフォアの強打が決まりきるか、相手の逆を突けるか。トップ中のトップ相手にその精度がどう出るかを観ると、一本ごとの緊張感が伝わってきます。

威力で押すタイプの選手なので、調子が乗ったときの強打の連続は気持ちいいです。逆に少しでもコースが甘くなると返される厳しさもあって、その紙一重のところを観るのが面白いと思います。

伊藤美誠を観る — 独特のサーブとカウンターの間合い

伊藤美誠は、独特のサーブとカウンターの間合いが面白い選手です。回転や速さの組み合わせが読みにくいサーブで相手を崩して、相手の攻撃を逆に弾き返すカウンターに持ち込む流れは、観ていてリズムが独特です。

私も配信を観ていて、相手が浮かせたボールに「これは入らないだろう」と思った球を平然と打ち抜く場面があって、思わず巻き戻して何が起きたのか見直したことがあります。普通なら無理をせず繋ぐところを、迷わず打ち切ってしまう。教科書通りではない崩し方をする選手なので、何が起きるか分からない面白さがあります。

サーブで主導権を取りにいく組み立ては、観ていて読み解きたくなります。どんな回転を出してどう崩しているのか、相手のレシーブがなぜ浮くのか。そこを想像しながら観ると、伊藤美誠の試合は一段と面白くなると思います。

テレビ放送とネット配信、どこで観られるか

視聴方法も先に確認しておくと当日困りません。WTTの国際大会は、テレビ東京系列が窓口になっています。整理するとこうです。

視聴方法 内容 費用の目安
地上波・BSテレビ東京系列 注目試合を中心に放送 追加料金なし(テレビが映れば観られる)
U-NEXT 日本人選手の試合を独占ライブ配信・見逃し配信あり 月額プラン2,189円(税込)
テレビ東京 卓球チャンネル(YouTube) 一部試合をライブ配信 無料

U-NEXTは、ロス五輪イヤーとなる2028年12月まで、地上波・BSテレビ東京系列での放送に加えて卓球の国際大会を継続的に生配信すると案内しています(U-NEXT)。ライブ配信と見逃し配信が見放題に含まれるので、深夜の試合を後から追いかけたい人には心強いです。

新規に入って観る場合、いくらかかるのかも見ておきます。U-NEXTの月額プランは税込2,189円です(U-NEXTヘルプセンター)。ひとつ注意したいのは登録方法で、スマホアプリから登録すると決済手数料が上乗せされて月額2,400円になります(ロケットニュース24)。サービス内容は同じなので、入るならパソコンなどのブラウザから登録するほうが安く済みます。U-NEXTには初回31日間の無料トライアルもあるので、大会期間だけ試して、合わなければ無料期間内に解約するという観方もできます。

地上波・BSテレ東はテレビが映れば追加料金なしで観られますし、外国勢同士の試合などはテレビ東京 卓球チャンネル(YouTube)で無料のライブ配信が観られることもあります。日本選手の試合を一試合残らず追いたいならU-NEXT、注目カードだけテレビで気軽に、という人は地上波・BSという使い分けになりそうです。

さっき書いた通り、現地の試合は日本だと深夜から早朝になりがちです。リアルタイムで全部観るのは現実的ではないので、観たい選手の試合だけ生配信で押さえて、残りは見逃し配信で朝に追う、という観方が私には合いそうです。配信開始時間は変わることがあるので、開幕が近づいたらテレ東卓球で当日のスケジュールを確認しておくと安心です。

開幕前にこれだけ押さえておけば

ここまでを振り返ると、観る前に頭に入れておきたいのは大きく4つでした。グランドスマッシュがオリンピックや世界卓球と同じ2000ポイントが懸かる最高峰だということ。世界卓球2026ロンドンで男子は4大会ぶり、女子は6大会連続の銀メダルという悔しさを抱えて臨むこと。男子も女子も注目の選手それぞれに観どころがあること。そして視聴はテレ東系列の放送と、月額2,189円のU-NEXTで追えること。

勝敗を予想して当てにいくより、私はこういう背景を知った上で「この選手のここを観たい」と決めて観るほうが、ずっと楽しめると思っています。深夜の試合をひとつだけでも、お気に入りの選手の見どころを探しながら観てみると、卓球の観方が少し変わるかもしれません。